かぼちゃ電車を支えるメンバー

モハ1010形(元京急1000形)

 1993年の新潟地下線開業を受け、既存の車両16両はこの地下線に入線できないため、新潟市公共交通整備委員会の援助の下、京急1000形の最初期車を1990年から1994年にかけて4両と予備車2両を譲り受けた。なお、電鉄新潟側の運転台は、京急時代に4両編成を組んでいた品川方のものを移植しており、また軌間の違いから営団3000系の廃車発生品の台車を代わりに履いている。このモハ1010形の入線に際し、既存の車両は東関屋以南に追いやられ、また一部車両は廃車となった。2010年から導入された1000形によって置き換えがなされ、2015年に全車両引退となった。このうち1015号については新潟交通の資料館にカットモデルが残されており、1017号についても個人宅に引き取られている。

編成表

←燕三条                  電鉄新潟→

 モハ1015(1015) 1990年入線

 モハ1013(1067) 1992年入線

 モハ1011(1039) 1992年入線、京成からの譲渡

 モハ1017(1029) 1994年入線、千葉急行からの譲渡

 1030・1031 1994年入線(予備車・部品取り)

 特徴的なのは1011号と1017号、そして部品取りの2両で、1011号は1988年に京急で廃車になったのちに京成にリース、その後1992年に京成から返却され改めて廃車、その後新潟交通にやってきている。また1017号と部品取りの2両は、同じく1988年に京急から京成にリース、その後1992年に京成から千葉急行電鉄(現・京成千原線)に又貸し、1994年に廃車となり返却ののち新潟交通譲渡されている。

 1011号は1998年の水害で甚大な被害を受けたが、京急からの廃車発生品の譲渡による協力もあって2000年に復帰している。

 

モハ3070形(元営団3000系)

 モハ1010形と同じく、1993年の新潟地下線開業対応で、廃車となった営団3000形を1992年から1994年にかけて4編成8両と予備車2両を導入した。

編成表

←燕三条                  電鉄新潟→

 モハ3073(3073)-モハ3074(3074) 1992年入線

 モハ3071(3071)-モハ3072(3072) 1992年入線

 モハ3069(3069)-モハ3070(3070) 1993年入線

 モハ3069(3069)-モハ3070(3070) 1994年入線

 4550・4069 1994年入線(部品取り)

 入線から10年後の2004年ごろから冷房化改造が開始され、現在は全車両が冷房化されている。

 

モハ1070形(元京急1000形)

 モハ1010形の2両バージョンとして、1995年から導入が始まり、最終的に5編成10両が譲渡されている。1070形の導入により、朝ラッシュ時の3両運転が復活したほか、従来の電車線の旧型車をほぼ一掃することに成功している。(1073編成が入線した時点でモハ10形2両を残し全車廃車、この2両も2006年の1071編成営業開始に伴い廃車)電車線所属の中古車の中で、唯一全車両が無改番で使用されている形式である。

編成表

 モハ1069(1069)-モハ1070(1070) 1995年入線

 モハ1075(1075)-モハ1076(1076) 1996年入線

 モハ1077(1077)-モハ1078(1078) 1996年入線

 モハ1073(1073)-モハ1074(1074) 1997年入線

 モハ1071(1071)-モハ1072(1072) 2005年入線

 

モハ1000形(元東急1000系)

 モハ1010形は元を正せば1960年代初頭に製造された車両であり、さらに運転台の改造も相まって2000年代後半には老朽化が目立ってきていた。これを置き換えるべく、新たに京急1000形を導入することも検討されたが、乗客減により朝の3両運転が減ってきていることから、導入費の圧縮のため東急1000系の余剰中間車の両端を先頭車化改造したものを導入することとした。こうして2010年から譲渡が始まり、最終的に7両と部品取り2両が譲渡された。これにより1010形全車と1070形2編成が廃車となった。

 この導入に際し、東急側で先頭車化改造に関する試験に使った車両を導入することでかなり導入費用を安くしている。この試験の影響で、同じ形式にも関わらず前面デザインが多種多様である。

編成表

 モハ1001(1210) 2010年入線

 モハ1002(1216) 2010年入線

 モハ1003(1214) 2012年入線

 モハ1004(1216) 2013年入線

 モハ1005(1215) 2014年入線

 モハ1006(1211) 2015年入線

 モハ1007(1218) 2015年入線

 デハ1256・1456 2015年入線(部品取り)

 

モハ2000形(元東武20000形)

 老朽化した1070形ならびに3070形を置き換えるため、廃車となった東武20000系をモハ2000形として2019年度から導入する計画が発表されている。現在詳細は不明だが、実現すれば東日本に現存する最後の京急旧1000形が引退する運びとなるだろう。